ネットワーク構造と鎖相互作用の配向性

ネットワーク構造と鎖相互作用の配向性

どんな材料を使うのか

部分的に重水素化されたポリ(ブタジエン)を、(1,1,4,4-d4)ブタジエンを(市販の)Ziegler-Natta触媒を用いて重合させ、メチレン標識された高-1,4-シス-ポリ(ブタジエン)(98%シス微細構造)が得られました。

配向性の解析はなぜ必要か

エラストマーにひずみを加えると、ポリマー鎖に配向性が生じます。

分子的に伸び切ったときに強い材料となります。
この配向を知ると、機械的な特性のまだ強度を挙げられる余地があるのかどうか。
機械的な特性と分子の特徴を比べることで、より強い材料を作るのにどんなパラメータが重要なのかを理解することができます。

どうやって配向性を確かめるか

NMRで得られたスペクトルを用いて、配向分布関数でフィッティングして分布を求めることができます。

ネットワークでは、ポリマーセグメントは多くの隣接するセグメントと相互作用します。これらの多くの相互作用は有効平均場によって記述することができます。NMRスペクトルでは、周波数空間におけるダブレット間の距離は平均場によって決定され、線の形状はネットワークのベクトル分布によって与えられます。このように、NMR は架橋と平均場を別々にモニターすることができ、全体の平均配向に対する 2 つの寄与を評価することができます。

どんな論文か

重水素化されたエラストマーにひずみを与えたときの配向性を調べるというものです。

未変形ゴムでは等方性であるため、配向には寄与しません。しかし、変形したゴムでは、平均場は異方性になり、配向性寄与します。

NMRの結果

変形比が異なると、スペクトル形状が異なるのがわかると思います。
このスペクトルを、配向関数〈P2(cos θ)〉でフィッティングして、配向性を調べます。

Figure 1

図(原著論文)λは変形比で、実線は目印の目安です。

変形の下では、この平均場は自然に異方性になります。したがって、周波数空間の分裂は連鎖的な相互作用を示しています。

参照論文

Ries, M. E., et al. “Contributions to the total orientation of deformed elastomers arising from the network structure and chain interactions as measured by NMR.” Macromolecules 32.15 (1999): 4961-4968. Here

 

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