高分子と粘度、粘弾性

高分子と粘度、粘弾性

高分子の機械的特性

高分子は粘性と弾性を併せ持つ粘弾性体という特徴を有しています。

弾性…力で変形し、力を除くと元の状態に戻ろうとする
粘性…力でひずみが上昇し、力を除くとひずみの上昇が停止

例えば、スライムは長い時間スケール(水より遅く)液体のようにトロ〜ん、と流れます。
蜂蜜が水と比べてトロ〜ん、と流れますよね。これが粘度のわかりやすい説明だと思います。
また、スライムは固体のように持てますよね。
早い時間スケールでは 固体のように反発することが知られています。
この辺の「流れの物理(レオロジー)」って非常に興味深いと思います。
ダイラタンシーやキネティックサンドってキーワードで調べてみると面白い現象が見られますよ。
将来的に、説明するかもしれません。

一応、高分子の説明なのでスライムをだしました。
スライムはPVA(ポリビニルアルコール、洗濯のり)とホウ砂で作ることができます。
ちなみにどちらもホームセンターやドラッグストアで購入可能だと思います。

一応スライムの作り方は、
水:洗濯のり=1:1 v/v (ちなみにここで水性絵具をいれて着色することができます。)
お湯:ホウ砂=0.5:0.5 w/w
以上を混ぜるとスライムができます。

私が小さい時は、フィルムキャップに入って幼稚園や小学校の縁日で売っていたのを思い出します。
今はフィルムキャップを探す法が大変ですよね。

粘弾性の特徴

バラス効果

容器の口を出た直後 に膨らむ現象です。
容器の中ではランダムコイルですが、出口を通る中で配向し、その後出口をでると緩和してランダムコイルに近いまたはランダムコイルになるためです。

ワイゼンベルグ効果

回転方向への応力だけでなく、 それに垂直な方向へ力が加わる (法線応力効果)
鎖の“かたち”が弾性的な働きを引き起こします。

高分子の粘性

粘性の尺度を粘度といいます。

点AからBまでを流体が通過する時間 が粘度に比例するという特徴を利用して、溶媒との相対粘度が求めることができます。(学生実験ではウベローデ型毛細管粘度計などを用います。)

高分子の粘度(希薄系)

\eta = \eta_{0}\left ( 1+\left [ \eta \right ]c+{k}'\left [ \eta \right ]^{2}c^{2}+\cdots \right )
[η]:固有粘度
c:濃度

希薄系でも高次の非線形項が効いてきます。

固有粘度の実験的な求め方

c→0で、切片 から[η]が求まります。
つまり、粘度を希薄溶液から薄めていって(大体3、4点の測定)、その切片から固有粘度が出るってことです。
以下の式から固有粘度を求めることができます。

Huggins equation

\frac{\eta -\eta _{s}}{\eta _{s}c}=\left [ \eta \right ]+{k}'\left [ \eta \right ]^{2}c+\cdots

Kraemer equation
\frac{\ln\left ( \eta /\eta _{s} \right )}{c}=\left [ \eta \right ]+\left ( {k}'-1/2 \right )\left [ \eta \right ]^{2}c

粘度と分子量の求め方

Mark-Houwink-桜田の粘度式

\left [ \eta \right ]=K\mathit{M}^{a}, \left ( a=3\nu-1 \right )

Kとaがわかっていると、粘度 から分子量が求まる

Kirkwood-Risemanによるガウス鎖の固有粘度
θ溶媒中ではガウス鎖を仮定して、

\left [ \eta \right ]=6^{3/2}\Phi \frac{\left \langle S^{2} \right \rangle ^{3/2}} {M}

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