高分子とコンフィグレーション

高分子とコンフィグレーション

コンフィギュレーションとは

モノマー単位のつながり方です。この繋がり方は、重合の条件次第で調製可能です。

  • どのようにつながるか
  • 分岐点の有無
  • 共重合の形式
  • 重合度(=分子量)、分子量分布

Head to Tail, Head to Head, Tail to Tail

重合条件で形成可能です。例えば、ポリプロピレンのように立体障害がはたらく場合はhead-to-tailが主となります。

例えば、ポリマーの化学式中のモノマーを見たときに、左をhead、右をTailとしたとき『頭(-A-B-)尾』に、
(-A-B-)-(A-B-)となるとhead to tailと呼びます。

このHead to Tailなどの繋がり方が違うとどうなるのでしょうか。
例えば、立体障害の小さいポリイソブチレンを例にとると、head to tailとhead to headの繋がり方をとることができます。この際、前者では融点が5℃くらいですが、後者では187℃となります。
融点がこんなに小さいと役に立つの?と思うかもしれませんが、接着剤として使用したり、架橋してゴムとして使ったりします。

Tacticity

まずちょっと化学の復習をします。
不斉炭素とはキラリティー(鏡像対称性)を有する炭素原子
光学異性体とは同じ大きさだが、正負が逆の旋光性を示す一対の化合物

この単元の説明は非常にくどいので諦めずに最後まで読んでください。

高分子では、主鎖のCの両端の長さが異なると考えます。
→基本的にビニルポリマーの主鎖上の炭素は不斉炭素となります。
その不斉炭素上で、ビニル基が上に来るときd体、下に来るときl体といいます。

高分子では、XとYの区別が明確ではないため、隣り合う 2個の繰り返し単位が重要となります。

dd体、またはll体:メソ(m)
dl体、またはld体:ラセモ(r)

mmmmと並ぶとき、isotactic(規則性高い=結晶化する)
rrrrと並ぶとき、syndioitactic
ランダムの時、atactic(規則性低い=結晶化しずらい)

atacticでも結晶化する例として、PVAやPANがあります。

分子の剛直性

ポリエチレン:Tg = 約-120℃
ポリプロピレン:Tg = 約-30℃
ポリスチレン:Tg = 約90℃

側鎖にベンゼン環導入で、Tgが約200℃も上昇します。この原因として、分子運動が大幅に低下するためです。

ポリ(アクリル酸アルキル)のメチレン鎖長
側鎖に柔軟なアルキル基を導入します。
メチル基 9℃
エチル基 -24℃
プロピル基 -48℃
ブチル基 -55℃

主鎖の立体的な効果(ガラス転移温度)
ポリイミド: Tg = (一般に)400℃以上
この以上とするのは、C-C共有結合の限界温度です。ガラス転移温度を確認する前に、熱分解します。
金属で使う化学的な意味での熱分解とは少しことなります(多分英語の翻訳の問題かもしれません、pyrolysisとthermal degradation/decomposition)。

産業的には、剛直性の制御が求められます。剛直高分子は、耐熱性、高強度だが、低い流動性、加工履歴 により成形が困難です。そのために、共重合体によって対処されることがあります。

共重合体

まず、単一のモノマー(A)のみで構成される重合体をホモポリマーと呼ばれます。
AAAAAAAAAAAA

複数のモノマー(AとB)で構成される重合体を共重合体(コポリマー)と呼ばれます。
AAAAAABBBBBBをブロックコポリマー
AAAABBBBAAAAをトリブロックコポリマー
AAABBBAAABBBをAlternatingコポリマー
この他に、グラフトコポリマーやランドムコポリマーがあります。

例えば、エチレントリフルオロエチレン共重合体
(エチレンーフルオロエチレン)
テフロンと同等の耐久性+柔軟な成形加工性を持った高分子材料を作ることができます。
(他に、融点、結晶化温度、 ガラス転移温度、力学物性 も制御可能となります。)

分岐の有無

低密度ポリエチレン (Low Density Polyethylene):半透明、柔らかい、分岐多い=結晶化しにくい
高密度ポリエチレン (High Density Polyethylene):白色、比較的丈夫、ほぼ直鎖状 =結晶化しやすい

結晶化度高い(硬い成分多い) → 弾性率高い
規則的な結晶
結晶が大きく成長 → 高い融点

結晶化度低い → 弾性率低い
よく伸びる
低い融点(約100℃)

分岐の有無は高分子の形に影響を与え、様々な物性の制御 することが可能となります(結晶化度、硬さ、融点、粘度, etc.)。

 

 

 

 

ブログカテゴリの最新記事